不登校児童生徒と保護者を支援します

―４月にちょっと疲れてしまったあなたと保護者様へー

　4月も半月が過ぎ，学校生活も本格的に始まった頃かと思います。例年より桜の開花が遅く，新学期の始まりに合わせて，あちこちで一斉にピンクの花びらが咲き，新しい出発を彩ってくれたようです。
　「ストレス」というとテストや苦手な人間関係などを思い浮かべるかもしれませんが，実は旅行や誕生会といった楽しい出来事にも「ストレス」はあります。とりわけ，４月は学年が１つあがったり，小学校から中学校へ進学したり，あるいはクラス替えがあったり，担任の先生が変わったりして，３月までとは違った環境になります。「○年生になったのだから」「もう子どもではないのだから」といったまわりの期待も多く，それに答えようとして奮闘した人もいると思います。また，これまで学校へ行けなかったり，行きづらかったりした人も，４月からは「学校へ行かねば」と思い，ずいぶんプレッシャーがかかったと思います。
　あなたは，今どのような気持ちでしょうか。もしかするとすっかり疲れてしまって，「学校へ行けないなあ」と思っているかもしれません。あるいは，「本当にしんどくて，休みたい」と思っているかもしれません。友だちは楽しそうにしているのに，なぜ自分だけこうなのだろうと感じているかもしれません。何もかもが新しくスタートする希望に満ちた4月に見えるかもしれませんが，その分だけ心のエネルギーも使いますので，心が疲れることがあっても不思議ではありません。
　そのような時，「やまびこの郷」も一つの選択肢に入れてみて下さい。少しだけ日常から離れて，心と体を休めて，心のエネルギーを蓄えに来きませんか。「やまびこの郷」では，だれもあなたを責めたり，弱い人間だとは思ったりしません。「やまびこの郷」では，スタッフや仲間と一緒に体を動かしたり，自分のしたいことをみつけ，取り組んでみたり，時にはじっと自分を見つめたりすることができます。
　日帰り利用からスタートし，4泊5日利用まで用意しており，初めての方には，まずは日帰り利用から始めていただきます。もし「学校へ行けない」「学校へ行きづらい」などで困った時には，お気軽に「やまびこの郷」にご相談下さい。  
 
所長プロフィール
神戸市在住。2022年3月まで神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授，同年4月より大阪信愛学院大学教育学部教授。兵庫県スクールアドバイザー，神戸市スクールカウンセラー、神戸市社会教育委員，姫路市総合教育センタースーパーバイザーなどを歴任。専門は、教育臨床心理学、生涯発達心理学、災害心理学。2022年4月より県立但馬やまびこの郷所長。
 
著書
「青年期の人間関係」「新・青年心理学ハンドブック」「震災復興学」など。